BACKGROUND
オーガステ・ルビカイテ(Auguste Lubickaite)は、日本を拠点に活動するリトアニア出身の現代アーティストです。流れるようなフォルムと静かな美しさを特徴とする作品で知られています。
リトアニアのクライペダで生まれ育ち、音楽やデジタル映像表現の分野で培った経験を創作の源としています。
その多彩な背景をもとに、技術と感性、そして自身の経験を織り交ぜながら独自の表現を探求しています。
NOMAD INFLUENCE
リトアニアの伝統的な美術学校を卒業後、オーガステはイギリスへ渡り、ゲーム業界でビジュアルエフェクトアーティストとしてのキャリアをスタートさせました。
そこで芸術表現の技術的な側面への理解を深める一方で、より本質的な自己表現への探求心を抱くようになります。
その想いに導かれるように日本へ移住し、現在は日本を拠点に制作活動を続けながら、新たな視点や表現の可能性を絵画作品の中で探求しています。
こうした国際的な歩みは彼女の作品に大きな影響を与えており、多様な文化や経験を受け入れることで、技術的な探究と感情的な深みが重なり合う独自の表現へとつながっています。
INSPIRATION
バルト地域にルーツを持ち、北欧的な美意識の影響を受けたオーガステは、アクリルインク、木炭、チョークといった素材を用いて制作しています。
抑制された色彩と繊細に重なり合う有機的なフォルムは、彼女が鑑賞者に見つめてほしいと願う内面の対比や共存を映し出しています。
作品の一つひとつには、自身のアイデンティティを探求してきた旅の軌跡が刻まれており、光と影、現在と未来の可能性が交差する余白へと鑑賞者を導きます。
IMPACT
近年では、名古屋や東京・六本木での個展開催に加え、Pre-Expo Kyotoにおいてリトアニア代表アーティストの一人として作品を発表するなど、異文化交流を軸とした表現活動を展開しています。
これらの活動は、日本の現代アートシーンにおける彼女の存在感の高まりを示すとともに、文化を越えたアイデンティティ、移行、そして帰属意識への探求を映し出しています。
それぞれの展覧会は、バルト地域特有の内省的な感性と日本的なミニマリズムが出会う場となり、多様な背景を持つ人々が、それぞれの内面にある対比や共存について思いを巡らせる空間となっています。
CURATOR'S NOTE:
オーガステの作品は、芸術が豊かな経験の積み重ねによって形づくられるものであることを示しています。
そしてその物語は作品の完成とともに終わるのではなく、絵画と向き合う一人ひとりの鑑賞者によって新たな意味を与えられながら、絶えず続いていきます。